CASP Q&A

Q1:どうして医療政策・健康政策の判断・実施に情報のチェック(批判的吟味:critical appraisal)が必要なのでしょうか?
健康政策をより効果的にし、得られるものを最大限にしようという世界的な流れがあります。では、健康政策・医療政策が有効かどうかは、どう判断すればよいのでしょう。医療従事者がある治療を行うべきかどうかは、どう判断すればよいのでしょう。医療を受ける側としてはどのような治療や健康施策がお金を払うに値するかは、どう判断すればよいのでしょう。もしも一般住民を対象として最も有効な事を行おうとすれば、何らかの根拠(論文などの医療情報)に基づいた判断・決定を行う必要があります。でも、論文や医療情報は急速に拡大しています。これらをどうこなしてゆけばよいのでしょう。一つの方法は、一つ一つの根拠をまとめて再検討(レビュー)することです。現実には、この再検討のために検索を行ってその結果が信頼に足る根拠となりうるかどうか判断するのには手間も時間もかかり、容易にできることではありません。行った再検討自体が不確かであいまいな結論にとどまり、実際の判断・決定には十分活かせないこともあります。とはいえ、この再検討を探し、内容を実際にチェックし、その結論に基づいて行動することを学び身につけることはできます。これを通して医学上の根拠を、本当の意味で利用する事ができるようになります。根拠を探す手法を身につけることで、最も優れた根拠にたどり着けるようになります。情報の内容の吟味・チェックの方法を身につけることで、出版された論文の信頼度、有用度、その結果の意味するところを、手順を追って見落としや思いこみを避けて系統だって評価することができます。根拠に基づいて行動することを身につけることで、手にした根拠に基づいて判断しそれに従って行動することができます。

Q2:どのようにしたら、健康・医療活動の中での根拠の活用法を身につけることができるのでしょうか。
CASP internationalはワークショップを運営します。このワークショップは情報の検索法、内容のチェック、根拠に基づいた判断と行動に関するものです。このワークショップではさまざまな経験・背景を持った人たちが、それぞれの立場・現場で根拠に基づいた決断方法を学ぶことになります。これを通して、他の人たちをどう教えてゆくかについても身につけることができます。これらの手法を身につけるためには医師である必要はありません。