グループワークとは

参加者・学習者から見た「小グループ学習」「ワークショップ」

大教室で講義を聴くといった、受け身の教育を主として経験していたとしたら、だれもが、最初は小グループ学習にはとまどいます。
しかし、その学習形態が学習効率や学習者の意欲を高めるという点で有用であることが期待されています。
能動的な作業の中での学びは刺激的で集中力は維持されやすいとされています。
特に、自分の想定する状況や作業内容に即した課題を解決しながら学ぶことはすぐ助けになります。
さらに、小グループ学習では、自分の考えや知識を人と共有します。そのことが、グループワークのおもしろくし価値を高めます。

しかし、このような作業を通しての学びが負担に感じられる面もあります。
参加者の抱く不安
・果たして自分にとって有意義な学びが得られるのだろうか
・ワークショップに伴う作業結果に過大な要求がされ負担が多すぎるのではないか
・自分の考えや知識を表明することで「バカにされる」ようなことにならないか
・あまり面識のない人たちと作業を行うことで難しい状況に陥るのではないか
このような、参加者・学習者から見た「小グループ学習」「ワークショップ」への不安感をわきまえておくことがチュータ・ファシリテータとして必要な心構えです。

でも、このような学習形態にとまどうのは学習者だけではありません。小グループ学習では、参加者の意向によって、学習内容や手順が大きく変わることがしばしばみられます。これは、ファシリテーター・チューター側にとっては不安の原因にもなります。十分準備したつもりでも不十分であったり、逆に準備したことがほとんど活かされなかったりするのです。また、自分が重要だと思っていたことが議論の中で軽んじられたり、逆に重要でないと思える点でとても時間を要したりすると、何が重要か見失ってしまうような気分に陥ることもあります。
このときには、常に「参加者」「学習者」の視点を重視し、何を期待し何を得ようとしているのかを確認しましょう。その上で、自分が参加している企画では何を目標にしているかを念頭に置きましょう。この両者を上手に切り分けながら調整することが混乱を減じることにつながります。

つまり、このような小グループ学習を支えるためには、まず「グループワークはリスクフリー」という「安全」を保証することが重要になります。
また、お互いが前向きに建設的に情報交換・意見交換を行い、必要に応じてお互いの相違点と相似点を確認しながら一つの成果を作り上げ共有するという作業そのものに焦点をあてることが重要です。
ワークショップの終わりは、「学習」の終わりを意味しません。学習の終わりを宣言できるのは「学習者」です。そこをしっかりふまえておきましょう。私たちは「手伝う」「支援する」ことが役割であり、「評価する」「裁く」ことは役割ではありません。ここが、重要です。